公立中の今:噂ではなく、公開されている事実で見る
公立中については、いろいろな話が聞こえてきます。内申や高校受験の仕組み、学校選択制、公開データの調べ方をまとめました。
約 3 分で読めます / 更新 2026-10-31
最初に:制度は都道府県ごとに違います
高校入試の仕組みや内申の扱いは、都道府県ごとに違います。この記事は全体の考え方を説明するものです。
細かい点は、お住まいの都道府県教育委員会のページで確かめてください。
東京都では、2024 年 3 月に小学校を卒業した児童の 77.0% が公立中に、20.1% が私立中に進みました(東京都教育委員会のまとめ、コエテコ 2025 による)。
内申と高校受験の仕組み
内申(調査書)は、中学校が作る成績などの記録です。公立高校の入試では、当日の学力検査(筆記試験)と調査書を合わせて合否を決めるのが一般的です。
どの学年の成績を使うか、学力検査と調査書をどんな割合で見るかは、都道府県によって違います。
都道府県教育委員会のページでは、次の点を確かめておくと全体が見えてきます。
- 調査書(内申)に使われる学年と教科
- 学力検査と調査書の割合
- 推薦や特色のある選抜の有無
- 入試の日程
推薦入試や、私立高校の「併願優遇」(条件を満たすと合格の見通しが示される仕組み)のように、学力検査以外の入り口もあります。
杉浦由美子氏の検証(マネーポスト WEB 2026)は、併願優遇を含めると、女子の高校受験の選択肢は「それほど限られていない」としています。
内申については、SNS で個別の事例が広まり、不安が大きくなりやすいという指摘もあります(文春オンライン)。
学校選択制
学校選択制は、住所で決まる学区の中学以外にも、決められた範囲から通う学校を選べる制度です。
実施しているかどうか、選べる範囲、申し込みの時期は、区市町村によって違います。お住まいの区市町村の教育委員会のページで確かめられます。
噂ではなく、公開データを見る
「荒れている」といった話は、学校や学年によって差があります。塾講師の東田高志氏は、かつて荒れたとされた公立中を訪れ、「驚くほど落ち着いていた」と述べています(マネーポスト WEB 2025)。
同じ記事によると、東京都の資料では 2023 年度のいじめの認知件数は、私立小中が公立の 5 分の 1 でした。ただし認知件数は、学校が把握して報告した数です。実際の差をそのまま表すとは限りません。
塾講師の矢野耕平氏は、「地元の公立は学力水準が低い」という思い込みを受験の動機にすることの危うさを指摘しています(PRESIDENT Online 2024)。
公開されていて、自分で確かめられる情報には次のようなものがあります。
- 学校公開日や授業参観(地域の人が見学できる日を設けている学校があります)
- 学校のホームページの学校だより、年間行事、部活動の一覧
- 学校評価(学校が自ら行う評価とその結果)
- 卒業生の進路状況(区市町村や学校が公表している場合)
- 区市町村の教育委員会が公表している学校の統計
公立中を持ち上げる必要も、避ける必要もありません。お子さんが通う予定の学校を、実際の情報で見てみてください。
受験を考える場合の次の一歩
受験しない場合の次の一歩
出典
- コエテコ「公立中学校のメリット」2025(東京都教育委員会 2024 年 3 月小学校卒業者の進路)
- 杉浦由美子「『女子は高校受験の選択肢が少ない』は本当か」マネーポスト WEB 2026
- 文春オンライン 財部インタビュー(内申点批判と SNS)
- 清水典之「中学受験の“不都合な真実”」マネーポスト WEB 2025(東田高志氏の発言、東京都のいじめ認知件数)
- 矢野耕平「『公立サゲ』と友達を理由にした中学受験の危うさ」PRESIDENT Online 2024
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